薄毛は、専門医で治療できることがわかり、内服薬、外用薬もあり、医学的に効果があることもわかりました。しかし、その一方で、副作用もあることもきちんと理解しなければなりません。
リアップは、日本ではミノキシジル成分の医療用医薬品が未発売であるが、大正製薬が一般用医薬品(大衆薬)として開発を行い1999年からミノキシジル成分1%のリアップとして発売開始された(ダイレクトOTC第1号製品)。同時期に国内で承認・上市した(医療用医薬品)バイアグラと共に生活改善薬として人気を博し、発売当初は品薄状態が続きました。
2005年には女性用のリアップレディも発売され、2009年にはミノキシジルを5%配合したリアップX5(男性用)が発売された。なお、リアップ発売前から現在までリアップよりも主成分が濃厚で廉価である理由でロゲインの個人輸入も多く行われてきた。但し、ミノキシジル濃度が濃くても発毛効果に差は無いという指摘も有ります。
ミノキシジルの副作用は、脱毛に対抗する薬なので、最も一般的な副作用は頭皮の痒みです。ミノキシジルやロゲインなどの外用薬に含まれる基剤成分・プロピレングリコールに対するアレルギー反応がしばしば見られます。多量のミノキシジルは低血圧の原因となる可能性があり、日焼けした頭皮に使用する場合に見られがちであるが、ワセリンやトレチノインと併用すると薬剤の過剰な吸収が起こりえることが知られています。
ミノキシジルの使用中は、脱毛を止められるが、使用をやめると再び脱毛が起こり始めます。また、成分が母乳中に移行するため、リアップシリーズでは授乳する乳児がいる場合での使用は禁忌です。
多くではありませんが、他にも以下の副作用もあります。
- 薬液の使用箇所におけるニキビの発生
- 頭痛、意識朦朧
- 多毛症
- 性的不能
- 重い低血圧
- 不整脈、動悸
- 皮膚の紅潮
- 霞み目
- 手、足、顔のしびれや痛み
- 性欲減退
- 胸の痛み
- 急速な体重増加
- 下肢、手、足、顔のむくみ
重篤な副作用
ロゲインの開発段階で3名、市販化されたリアップの使用中に3名(1999年末の時点)が薬品との因果関係は不明としながらも循環器疾患で死亡しており、後者に関しては2003年に長妻昭衆議院議員が質問主意書を提出し、同年9月に政府・厚生労働省からの答弁書で明らかになるまで販売元の大正製薬は公表しなかった。さらに1999年の発売当初から2003年までに循環器系の副作用が500例寄せられている事も同答弁書で明らかにされています。
ロゲインの副作用で死者が出た事はリアップ発売前からワイドショーやスポーツ紙を中心に報道されていた為、「いきなり誰でも買えるOTC(大衆薬)で発売するのは危険」とする医師・薬剤師・業界関係者などの識者も多く、購入時に「薬剤師」へ相談する必要があるため、大正製薬への服用相談へは、多く質問が寄せられました。大正製薬はニュースリリースを発表すると共に、購入時の既往症などのチェックを強化するよう販売店に指導し、2009年の改正薬事法施行により、第一類医薬品に指定され、法規制が強化されました。
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