「ミノキシジル近似成分」、通称、ピディオキシジル(正式名称は、ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド)は、その効果が期待される一方、ミノキシジルと同様に経皮吸収性の改善が課題でした。それを検証するために、以下の実験が行われました。
ミノキンジル近似成分の経皮吸収性を改善するため, プラセンタエキス, 燕の巣
(漢名:燕窩) エキス, 成長因子 ( EG F・FG F) などの成分を混合した溶液( 以下、その他の成分) を用いて実験を行った結果、経皮への吸収性を改善することに成功しました。※経皮とは、皮膚を通して、皮膚を経由して。薬剤を経皮的に投与する。
男女計5人の左手上腕部内側にミノキンジル近似成分の溶液( 以下A液) を、 右手上腕部内側にミノキンジル近似成分とその他の成分を混合した溶液( 以下B液)を塗布した後、蒸発しないようカップを被せてテープで固定し、1時間後のカップ内残存ミノキシジル近似成分量から経皮吸収率を測定した( 表1) 。
表1のとおり、A液に比べ、 B液のミノキシジル近似成分の明らかな吸収性向上が認められました。
これは, 本実験に用いたEG FおよびFGFが肌表面に存在する受容体と結合 し、 細胞内に情報を伝達することで細胞内部が活性化し、ミノキンジル近似成分の浸透が促進されたためと考えられます。
また, プラセンタや燕の巣( 漢名:燕窩) には、成長因子様成分が存在しているほか、アミノ酸が含まれているため、上述と同様に細胞の活性に働きかけ、浸透を助けたと推察されます。
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